最近気づいたことがあり不思議だなと思います。それは二人の母です。
主人の母は勉強好きで、学校を卒業した後は東京の病院に勤めました。そして、栄養主任として学会に出たり、本を出したりもしました。また、教会では正教師の勉強を通信で学び、退職後は主任をしたいと自ら願って申し出るほどご法精進した努力家でした。
一方、実家の母はたいへんな働き者で、畑で野菜を作ったり、漬物をつけたり、また花をとても愛した人でした。晩年はどういうわけか鎌倉彫に傾倒し、お盆や手鏡を作っては子供たちや友人にお分けしていました。
母はどちらかと言うと無器用の人でしたが、だんだんと腕を上げていきました。
今朝化粧をするときに、母が作った手鏡を持ち、いつの間にか鏡台に入り込んだ眉ずみで眉を引く自分の姿に気づきました。
毎日、二人の母に見守られながら布教のできる幸せを感じます。信仰が嫌いな私をここまで導いてくれた二人の母を誇らしく思います。
与謝野晃子