先日の出来事。仕事上のお客様からのご質問で『お手洗いの個室に便座クリーナーを置いても良いかどうか?』とありました。
お手洗いは共用部の為、許可が必要になっています。便座クリーナーは自分自身も置いて頂きたいなと思っており、新築ビルなのに今時置いてないのも時代錯誤に感じていました。
オーナーアンケートにも自ら書いたくらい私も切に願っていました。なのでお客様との会話で『私もそう思います。置きたい気持ちはよく解ります』と話していました。
ところが話しているうちに、その方は来社されるお客様が気持ち良くお手洗いを利用してほしいと、お客様のために自ら便座をキレイに拭いておきたい気持ちであることが分かりました。
その時、私は、ハッとさせられました。とても恥ずかしい気持ちになりました。私が便座クリーナーを置いてもらいたいと言う思いは、まさに自分のためだけで、自分自身が気持ち良く使いたい気持ちの一心でした。その方は自分が使うと言うよりは、人様に気持ち良く使っていただきたいと言う思いで、正反対の気持ちであった事に気付かされました。
今まで、『まず人さま』と繰り返し教えて頂いているのに、自分では一生懸命やっているつもりでいたのに、見えない所では自分本位で、まだまだ足りない自分だったと深く反省致しました。その方とのご縁を頂き、あの方のようになりたいな、と思いました。
数日して、また同じ方から今度はお手洗いが濡れてるけど道具が、あれば自分で掃除しますがどこにあるかと問い合わせでした。
本当に『いつも人さま』を生きている方と感心しました。今度は自らと思い雑巾を、持って駆けつけ「ここは私がやりますので!」とその時の反省も含めて気持ち良く清掃させて頂きました。
このご縁を大切に、これからも教えを生かせる自分になれるよう精進させて頂きます。
畑中菜々江