今月は、開祖さまの生誕月。教団創立の精神は「一人でも多くの人に法華経に示された人間の生き方を知ってもらい、本当の幸せを自分のものにしていただきたいということでありました」と、開祖さまは述べておられます。そのお心に触れるべく、ご著書である『この道』をあらためて拝読させていただきました。
開祖さまは、「すべてのものごとは変化し、同じ状態にとどまらない。すべての存在は他との相互依存関係のもとに支えあっている、また、すべてのものは移ろいゆく、怠ることなくつとめなさい。私が歩んだこの道を歩いてほしい。私を超えて前進し続けてもらいたい」と願われていて、そのことを繰り返しお説きくださっていました。
ご宝前を片付けていた時、ぐうぜん母の説法原稿が見つかりました。 祖父の道楽で財産を失い、家は半分になってしまいました。それを見て、母は人間不信になりました。親を恨んで東京に出て病院で働き始めたとき佼成会のご縁に触れて、人生は一変していったそうです。そのおかげ様で、私は真面目な主人と出会うことができ、尊い菩薩道を歩む今日の境遇にならせていただきました。
そんな矢先、突然に近藤教会長さんの退任の報が入り、諸行無常とはいえ、驚きを隠しえませんでした。 2年間の短い間でしたが、数々のことを教えていただきました。特に30回にわたる「法華経セミナー」を学ばせていただけたことは、原点に戻り、じっくりと三部経をひも解き、新鮮な初心の頃を思い出しながら聴講させていただくことができました。
それが、この年になってお宝になりました。学ぶ中で仏性とは何か、この世に生まれた意味など真剣に考える研修となりました。
あと、いつも教えていただいたことは、仏になる実践は「認めて・ほめて・感謝する」、「何があってもまず受けてみる」ということでした。
ほめるとは、相手の良いところを見つけること。感謝するとは、気持ちを言葉、表情・態度に表すこと。これからもこうしたことを実践して、家庭の幸福度を高めていきたいと思います。
2年間、私たち文京教会を本当に愛して、認めて、ほめて、感謝のお言葉くださりありがとうございました。どうぞお体をご留意され、来年のお式には万灯班としてお出かけください。
与謝野晃子
