コンクラーベに寄せて

 先般、ローマ法王さまの死去に伴い、新しい法王さまを決めるコンクラーベによりシスティーナ礼拝堂の煙突から白い煙が登り、アメリカ出身のレオ14世が就任される報が流れました。

 今をさかのぼる数十年前、開祖さまのお徳でバチカンに表敬訪問させていただくお手配をいただき、当時の法王さまの温かいお手で握手していただけました。また、美しく荘厳な色彩の天井画を見上げて感激した記憶が蘇ってきました。

 かつて排他的であったキリスト教が60年前、パウロ6世猊下により開祖さまにバチカン公会議出席の要請があり、仏教徒として初めて招待を受けられたことで、本会との深いご縁が生まれました。キリスト教徒が仏教徒のために祈り、仏教徒がキリスト教徒のために祈る。お互いが尊重し合う宗教協力が生まれたのでした。

令和7年5月18日

与謝野晃子