昨年12月に杜(もり)の都(みやこ)仙台から文(ふみ)の京(みやこ)文京に転任し、ちょうど1年が経ちました。文京に来て、三つの素晴らしい出会がありました。「文京教会のサンガ(同信の仲間)」との出会い、「地域の宗教者」との出会い、「文京区という街」との出会いです。
[文京教会のサンガ]は、家族的でとても温かい雰囲気があると感じます。また、信仰に対する真摯な姿勢や教えを求める求道心はとても素晴らしい。さらに、在京教会として自教会だけでなく、本部(大聖堂)を支える一翼も担っており、“さすが在京教会だな”と頭が下がる思いです。
以前、庭野日敬開祖さまは、在京教会を旗本八万騎と称えられ、とても大事にされていました。コロナ禍を機に聖堂当番がなくなるなどの変化はありますが、在京教会としての誇りや使命感は今後とも大事にしていきたいと思います。
「地域の宗教者」との出会いの中心は、「文京宗教者懇談会(文宗懇)」に加盟されている宗教者との出会いです。真言宗豊山派大本山護国寺の小林大康貫主さま、湯島天満宮の押見守康名誉宮司さまを中心とした宗教者の集まりは、素晴らしい出会いの場だと思います。
宗教者は、自分の信仰や宗派の教えに固執し偏狭になりがちですが、「文宗懇」の皆さんは、宗派や教団の壁を超えてお互いを尊重し、学び合っておられる。まさに「宗教の本義」に通じておられるのだと感じています。
最後の「街」ですが、文京区は260年あまり続いた江戸時代の歴史と文化が豊かに残っています。小石川後楽園や六義園などの庭園、根津神社や麟祥院などの神社仏閣も多々あります。それが現代的な街並みと一体となった魅力満載の街だと感じます。
また、東京大学をはじめ多くの大学や研究機関が集積している文教の街でもあり、街並みが落ち着いていて実に美しい。実際、ゴミがほとんど落ちていない。それは行政のすぐれた働きと共に、区民の心の美しさを現わしていると感じます。文京教会のホームページには、そうした文京区の魅力を発見する「自慢のフォト」という投稿欄があります。ぜひ、気軽に投稿してみてください。合掌
2024年12月15日
立正佼成会文京教会
教会長 近藤雅則
- 護国寺の小林大康貫主さまは、去る11月27日にご逝去されたとのお知らせを頂きました。ここに謹んでお悔やみを申し上げます。